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時代と共に

 先日僕たちの勉強会主催の講演会に出席しました、講師は東京表参道辺りでご活躍の審美歯科第一人者の先生でした、この先生の講演は毎年1〜2回聴いていますが、いつも申し分のない綺麗な症例を見せてくれます。我々のようにいろんな事情に治療のオプションを左右される臨床ではなくて、この先生の所に来る患者さんが求めるものは常に最高の結果、もちろん保健治療は一切なしという時間も機材も薬品、材料もベストなものを十分に使うという夢のようなスタイルです。芸能人や有名人の患者さんも多く、症例によっては顔写真を見せる事が出来ないケースも多々有りました。我々のような地方都市でも最近そういう風潮ですが、やはりど真ん中ではもうすでにメタルフリーが主流になりつつあるようです。メタルフリー、つまり金属を全く使わないということで、金属の代わりにセラミックやプラスチックを使うやり方です(インプラントは別にして)。10年ほど前からセラミックの適合性や操作性、強度が良くなってきて、ここ数年十分に臨床に使えるものが出てきました、またプラスチック系の材料も課題であった強度や吸水性の面で改善されつつあります。
最近当院でも「口の中の金属をすべて無くしてほしい」という希望の患者さんがぽつぽつおみえになるようになりました、さすがに金属が多く入っている口の中をすべてセラミックに置き換えると見違えるように綺麗になります、これもアンチエイジングと呼べるんじゃないでしょうか。
そういえば今日放送局から「アルミ箔を噛むと変な味がしたり歯がじーんとしみるのは何故ですか?」という質問が廻ってきました。この原因はアルミ箔だけのせいじゃなくて噛む歯に金属の修復物が施されていてしかもその歯の歯髄(一般には神経と呼ばれてますよね)が健康な状態の場合に、アルミ箔と歯の金属が唾液という電解質の中で電流を発生させることによるもので「ガルバニー電流」と呼ばれています。ですから健康な詰め物のない歯やセラミック、プラスチック等で治療された歯ではこの現象は起きません、ちなみに僕の口の中には亡き父が40年前に詰めてくれた金属が入っていますのでこの話はよくわかります。
時代と共にゆっくりではありますが歯科治療のスタイルも変わりつつあるようです(ただしここにも格差社会の陰が見え隠れするようですが)。
何時の日か僕も最高の結果だけを目指した幸せな臨床の日々が送れる事を夢見て日々研鑽に励むのでありました。
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by watdent | 2008-02-22 23:30 | お口の健康  

アンチエイジングでもないんですが(完結編)

さて僕に付いてくれた先生は若いおじさん、スタッフの方々の中では最年長ですがもちろん僕より若い人でした、良かった、ほっとしました、もしここでうら若いお嬢さん先生に当たってしまいその子をこのいかんともしがたい頭で困らせる事になってしまったらどうしようと実は先ほどより内心心配していたところでした。
先生:「本日はカットでよろしかったですか?」
僕:「ええ、こういう難しスタイルですから先生の思われるようにどんなにでもして下さい、お任せします」
とのやりとりから一時間(いつもの床屋さんは20分でやってくれますが)梳き櫛にかかる毛の少なさに小さくなりながらも丁寧に扱って頂きました、「よく男の方もみえるんですよ、今日はおみえじゃないですけど、そーですねー3割ぐらいかな」とのこと、男の方かもしれないけどそうですよねジャニーズ系ならきっと違和感ないでしょうがね、と思いつつもいろいろと仕事の話やこの辺の昔からの変わりよう(その辺りのことは30年前ならば詳しかったんだけどもう街が全然変わっちゃって話の接点がどうにか見つかるくらいの年齢差だったようです)の話などをしながら楽しく過ごしました、しかし何かの都合でその先生が僕のところから離れると何だかすごく心細く感じ、両サイド、うしろからの好奇の目から見るとはなしに見られているようで緊張の連続でしたが、なかば過ぎごろになり少し慣れてきて開き直ってしまえばそれはそれなかなか快適なひとときでした。さてほぼ仕上がりに近づき、先生が鏡を手に「後ろはこんな感じで良かったですか?」と見せてくれました、良いも悪いもすべてお任せするのが最善との認識の元に座っていたわけですから「ええけっこうです」と返事をし、正面の鏡を見るとなかなか短くなった我が髪の毛に先生はムースをつけてなんだかくねくねと数秒いじっていました。するとどうでしょうその数秒のくねくねで「これが第一線の技術か!」と納得できるような期待以上のできあがりに仕上がったのでありました。
その日は何だか嬉しくなって鼻歌交じりで家に帰り「やっぱ都会は違うよなー」と家中に自慢し、お風呂にはいて早々に床についたのでありました。さて、あくる朝起きて鏡の前に立つと、なんとそこにはまるで昨日の魔法がすっかり解けてしまったように普通のおじさんが立っていたのでありました。はてさて昨日のあの仕上がりは、、、?思いこみと勘違いの成せる業だったのでしょうか?
end
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by watdent | 2008-02-13 22:13  

アンチエイジングでもないんですが(その2)

さて何処に行ったものか、いつもはやたらと目に付く美容院ですが40もとうに過ぎたおじさんが行こうとするとなかなか敷居が高いものです。そこで最近の福岡に詳しい知り合いに電話して指示を仰ぎ、指定された地区でランダムに探すことにしました、まず一軒目、かなり都会的なしつらえの白とガラスを基調としたお店ですが、通りから見ると男性のお客さんがいるようです、これは心強い、思い切ってドアを開けましたが、予約がいっぱいで2時間待ちとのこと、しかも予想通りあまり友好的ではない雰囲気、断念しました。ややあきらめ気味にAppleショップなどをふらふらと見て廻ったところでふと見上げると通り向かえの2階にあるあまり派手そうではない美容院が目に留まりました、このままでは志半ばに帰ってしまいそうな気持ちのところを再度むりやり奮起し、思い切って2階へ上がるエレベーターに乗りました、まずはとりあえずお店の前をちょっと覗いてみて、、、。と思っていたところではありますが無情にもそのエレベーターのドアはお店の中、それも係の方が迎える受付カウンターのまん前で開いたのでありました。こうなったらもう後へは戻れません「いらっしゃいませ」の挨拶に緊張しつつも精一杯普通っぽく「ここはこんな風なおじさんもお願いできるんですか?」と聞いたんですがまあ「おやじは扱わんのじゃ!」とはいえませんよね「はい、男性のお客様もけっこうおみえになりますよ」とのこと、覚悟を決めて「それじゃーお願いしようかな〜」などと言いつつ結構広い店内を見回すとこぎれいなインテリアに若ーいスタッフの皆さん、そして大きな窓からはさっき向こうから見ていた天神西通りが見えます、美容院専用のシンプルで上品なな椅子にはみ〜んな女性のお客様、このようなシチュエーションに置かれた田舎から出てきたみすぼらしいオッサンは精一杯に取り繕う訳ですが、そうです、まずあまりきょろきょろしてはいけません、ほかのお客さんをじろじろ見るなんてもってのほかです、なるべく小さくなって目立たなくする、声は大きすぎず、首を前に突き出さないであごを引く、などなど第一級非常事態対応の心持ちで自分の順番を待ったのであります、空気のように。つづく
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by watdent | 2008-02-04 23:24